首こりの悪化に伴い発症しためまい
■来院された方:Fさん・堺市在住・40代男性
■主な症状:めまい、首こり
■病院での診断:頚性めまい(疑い)
来院までの経緯
デスクワーク中心の仕事に従事するようになって首こりが悪化。スマホ操作時など、度々めまいが起こるようになる。脳神経外科、耳鼻咽喉科で検査を受けるも異常なく、頚性めまいではないかと言われる。
Fさん自身も首こりが原因ではないかと疑っており、同僚の紹介で来院に至る。
初回来院時の主な悩み
- スマホ操作時にめまいを誘発しやすい
- 回転性めまい再発の不安がある
- デスクワーク中心の仕事が首にこたえる
初回来院時の体の状態
- 頚筋群に際立った圧痛あり
- 頭部が前に突き出た不良姿勢
- 後頭部に浮腫(むくみ)を認める
施術経過
鍼治療が初めてで精神的な緊張も強いことから、刺鍼は控えめにして整体中心の施術を行った。
施術範囲は頚部から背部まで、主に浅層筋のトリガーポイントをターゲットとした。
デスクワーク中に感じる首こりが少し軽減。
前回より刺鍼数を増やし、かつ深層筋まで施術対象とした。
しばらく回転性めまいが起こっていないことに気づく。
長時間のデスクワークが続いたことで首に強いこり感あり。
首と肩を中心に、前回同様の施術。
ふわっとしためまい感が数回あったが、回転性のめまいには至らず。
首こりをあまり感じなくなる。
施術は首から背部にかけての整体に加え、首に低周波鍼通電を施した。
こり感は完全に取れていないものの、仕事に支障が出なくなり、めまいの不安もなくなっている。
症状をうまくやり過ごせる自信がついているのを確認し、施術終了とした。
施術者から
Fさんは脳神経外科や耳鼻科領域の検査でめまいの原因が特定できず、同僚に鍼治療を勧められて当院に来院されました。
来院までの経緯を聴取したところ、首こりが悪化した時期とめまいの発症時期が重なること、スマホ操作時にめまいが起こりやすいことが判明。「頚性めまい」が強く疑われました。
このタイプのめまいでは、首の痛みやこり感を自覚するとともに、頚部筋群に複数のトリガーポイントが形成されているのが一般的です。
案の定、Fさんも強い首こりを訴えており、頚部筋群のトリガーポイントをターゲットに施術することでめまいが改善しました。
Fさんのように頚部筋群の正常化を図ることでめまいが改善する事例は多く、検査で異常が認められないめまい、再発を繰り返すめまいや内耳性めまいの中に、相当な数の頚性めまいが紛れ込んでいると推察されます。
頚性めまいはデスクワークやPC・スマホの操作、工場でのライン作業など、首を酷使する現代人の誰もが発症しうるめまいです。
上記のようなめまいでお困りの方は、首に問題がないか専門家に見てもらうことをおすすめします。
参考として、めまい施術について詳しく書いたページもご覧ください。